精油を使ったアロマテラピーはすでに世の中に浸透しており、馴染みがある方も多いでしょう。そんな中、ケアの現場において「メディカルアロマ」という言葉を見聞きする機会が増えてきています。メディカルアロマとは、精油に使われている植物の香りや作用で、私たちの体にもともと備わっている自然治癒力を高めて症状を改善、緩和するというケアです。
メディカルアロマに使用するのは高濃度の精油(エッセンシャルオイル)です。アロマには芳香という意味があり、香りを意味します。実際、アロマテラピーに一般的に用いられるアロマオイルは、天然の精油ではなく、人工的に作られた芳香成分が入っていたり、アルコールで薄められていたりするケースが多いです。きちんと効能が期待できる精油には、ラベルに「エッセンシャルオイル」または「精油」と記載されています。
アロマテラピーとメディカルアロマの違いは目的です。アロマテラピーは香りが脳に働きかける作用で心身を癒やすことを目的としています。一方、精油の機能・作用をメンタルケアや感染症など医学的なケアに活かすことを目的にしたのがメディカルアロマです。メディカルアロマは、基礎医学、心理学、あるいはカウンセリングやリハビリなど幅広い現場で用いられています。
もう一つの違いは由来です。ハーブ医学の歴史が古いヨーロッパでも、イギリスとフランスでは精油に関する考え方が違います。イギリスではリラックス法としてアロマテラピーを捉えているのに対し、フランスでは医療として捉えており、メディカルアロマはフランスに由来していると言われています。こうしたメディカルアロマの歴史や施術内容、資格などをさらに掘り下げたい人は、ぜひここのサイトにもアクセスしてみてください…【看護師も注目すべきメディカルアロマの世界】